第5回日本「祈りと救いとこころ」学会学術集会の開催にあたって
鳥取看護大学 安田美彌子
日本「祈りと救いとこころ」学会の第5回学術集会を、平成30年10月6日(土)に
山陰地方の鳥取県倉吉市の鳥取看護大学で開催することになりました。
初めて東京を離れ、日本人の祈りの原点ともいえる山陰地方で、
日本中の神様が集まっている「神有月」に集会を開きます。
総務省の国勢調査及び将来推計人口によれば、
2015年の総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は26.6%(鳥取県は29.7%)。
さらに今後2040年には36.1%(鳥取県は38.2%)になると見込まれています。
2.8人に1人は高齢者になります。
人は生まれれば必ず死にます。死亡率は100%です。
現代のような超高齢化社会では看護の対象はどんどん亡くなっていきます。
看護職に看取る力、寄り添う力が求められます。
厚労省は「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」を示し、
患者本人による決定を基本として終末期医療を進めることが重要としました。
このような時代に人はどのような死生観を持ち、どのように生き、どのように死を迎えるのでしょうか?
今までは死は医療の敗北のように考えられ、少しでも長く生きていることを目指した医療が進められてきました。
でも「本当にこれでよいのか?」という疑問は多くの人が抱いていたのではないでしょうか?
私は縁があって、あの世に向かうのも間近な年齢になって祈りの原点ともいえる山陰に赴任し
看護教育に当たっています。そして「祈りと救いとこころ」学会の開催を勧められました。
そこで、(自分自身の問題としても、看護職としても)祈りと救いと看護と死に方QOD(Quality of Death)について考えてみたいと思いました。
多くの方のご参加をお待ちしております。